恋する、うずまき

渦巻き模様

 

三つのぐるぐるが重なる模様。

下の写真はアイルランドにあるニューズレンジの入り口にある石に刻まれた模様です。

f:id:attaDIPA:20190718133351j:plain

今から5000年も前にできたもの。ギザの大ピラミッドより古い

 

昨年のこと。このケルトの渦巻文様について、こんな文献と出逢いました。

 

「反転し捻れながら無限に連続・増殖するかたち」

渦と渦をつなぐとき、双方の回転方向を「反転させてつなぐ」、トランペット・パターンという「媒体」がはめ込まれている。これが複数の渦巻文様を次々につないで、文様の集合全体に細胞分裂と自己増殖を無限に繰り返す。一個のコスモゴニック(宇宙生成論的)な高速運動が視覚化されている。渦巻きはこうして連続し、互いに中心をずらしながら、大から小へ、小から大へのスケールの変化をあわただしく行う。ここには、均衡や対称性という視覚上の合理性や安定を打ち砕いていこうとする心理が強く現れているといえるだろう。

 

これをはじめて読んだとき、あぁ、もうなんというか、私はこの文章にも内容にも、そして、内巻きにも外巻きにも見える渦巻きにも、そしてこの説明をお書きになった鶴岡真弓先生、すべてに恋してしまったよ!みたいな気持ちでいっぱいになってしまいました。

 

その熱はまだ熱く、先日「渦巻きの大宇宙(マクロコスモス)」と題したイベントに行ってきました。

 

f:id:attaDIPA:20190718133610j:plain

多摩美術大学にて

 

今年は「三つ巴」について鶴岡先生のお話があり、これもまためちゃめちゃ楽しく!

 

そのイベントの帰り道で見つけた、螺旋状にクルクルしたお花。ネジバナというそうです。

 

f:id:attaDIPA:20190718133655j:plain

螺旋になっているお花

 

そして、いま、スマホでこのブログを外で書いているのですが、たまたまですが目の前に折り鶴の渦巻きが٩(๑˃̵ᴗ˂̵๑)۶あはは、びっくり。

 

f:id:attaDIPA:20190718133738j:plain

広島のお土産が入っていた紙袋。折り鶴が螺旋に。


 

うまく言えませんが、私たちのDNAだったり集合意識だったり、に渦巻きにまつわるあれこれがインプットされていて、そこから創造性へと誘われているのだなぁ、と感じます。

 

反転して繋ぐ。なんて意味深なんでしょう。

 

「見えないものに想いを馳せて造られたものは、人々に見えない何かを想像させます。それがアートなのです」と、鶴岡先生は去年、何かの催しで仰っていました。

 

f:id:attaDIPA:20190718135759j:plain

artのカード

私がこのカードの説明をするときに、錬金術の「Ars」について触れることがあります。これはラテン語で「術」という意味があり、Artの語源です。

 

アートは元を辿れば「術」なのです。

 

錬金術の三つ巴は

硫黄(可燃性)と水銀(揮発性)に(エンと読む)を媒介させることによって金ができる」

というものです。

「塩」はスピリッツのことを指します。精気。息吹。知性のことです。

硫黄と水銀といういわば両極のものに息吹を吹き込み何かを生み出そうとする、これが錬金「術」であり、アート。

 

昨年から、私の周りの女性アーチストたちが個々に、「生み出す」「産む」というワードをテーマに作品を作っていて、これも偶然ではないといいますか。

私が子宮ヒーリングを始めたことも含め、こういった一連の流れは、私たち女性の奥底に眠る何かが大きく動き出すという前触れにも思えて、今はこれからどう変わっていくのか、私たちはどう変わっていきたいのか、そして、なにを産み出すの?

 

そんなことに思いを馳せる大切な時間なのではないかな、と強く感じます。

 

今まで抱えていた何かを手放すのは、それが、負の感情であったとしても、握りしめていた時間が長ければ長いほどその手を開くのは怖いことです。

でも、勇気を出して前へ進もう、と本気で思ったならば、あなたの中の渦巻きが必ず反応してあなたを助け、あなたにフィットした新しい風を創ってくれる。

 

最近、実験と称して感情の切り替えをすることがあります(考え方の癖を変えてみる、といったような。それによって行動を変えます。これも結構勇気がいるのでした)。

 

もちろんヒールしながら自分の軸に戻れるように無理なくやるのですけれど、そうすると、今までとは違う周りの反応が必ず見つかります。

私の中に内在しているであろう渦巻きが、新しい風が起こしたのかもしれません。

 

ここで上記の中からもう一度一部引用してみます。

 

渦巻きはこうして連続し、互いに中心をずらしながら、大から小へ、小から大へのスケールの変化をあわただしく行う。ここには、均衡や対称性という視覚上の合理性や安定を打ち砕いていこうとする心理が強く現れているといえるだろう。

 

内側の世界と外側の世界。

内向きの渦と外向きの渦。

 

反転させて、つなぐ。

三つの渦巻きが広がっていくために、

安定を打ち砕く。